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2012年度研究内容

ビタミンE固定化PS膜(VPS)による脂質関係物質と血圧変動の影響

研究者
北村悠樹医療法人川島会川島病院 腎臓内科(人工透析・腎移植)
独立行政法人国立病院機構京都医療センター 泌尿器科
神村 久美医療法人川島会川島病院 臨床工学部
吉岡 典子医療法人川島会川島病院 臨床工学部
細谷 陽子医療法人川島会川島病院 臨床工学部
土田 健司医療法人川島会川島病院 腎臓内科(人工透析・腎移植)
水口 潤医療法人川島会川島病院 腎臓内科(人工透析・腎移植)

キーワードVPS-HA 酸化ストレス 脂質関係物質 血圧変動

要旨

目的:近年、VPS膜が酸化ストレス指標である脂質関連物質を軽減するとの報告がある。今回は、VPS膜への変更による酸化ストレス指標である脂質関連物質の変化および透析時血圧変動を検討した。

対象・方法:対象はHD患者17例。内訳は年齢:44〜84歳(63.5±13.6歳)、性別:男性9例・女性8例、 VPS膜へ変更までの透析歴:7〜347ヵ月(78.7±88.6ヵ月)、原疾患:慢性糸球体腎炎6例・糖尿病性腎症5例・腎硬化症2例・その他4例である。今回はVPS膜に変更前・変更12ヵ月後で検討した。測定項目はT-Cho、TG、HDL、LDL、sd-LDL、α1AT-LDLである。また、血圧においては変更前・変更後3ヵ月後で検討を行った。

結果:VPS膜に変更前と変更後で、α1AT-LDL(変更前2.40mg/mL→変更12ヵ月後1.47mg/mL)と有意な低下を認めた。また、sd-LDL(変更前21.9mg/mL→変更後19.8mg/mL)・T-Cho(変更前188.2mg/mL→変更後158.9mg/mL)・TG(変更前172.5mg/mL→変更後138.8mg/mL)・HDL(変更前44.6mg/mL→変更後38.1mg/mL)・LDL(変更前102.9mg/mL→変更後88.7mg/mL)にも変更後にそれぞれ低下を認めた。血圧変動においては、透析開始時・終了時収縮期血圧ともに変更前後で有意差は認めなかった。

結語:VPS膜の使用により酸化ストレスの指標であるα1AT-LDLの軽減が認められた。また、VPS膜により 脂質関連物質は軽減された。血圧変動においては、検討を要する。

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