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2012年度研究内容

ビタミンE固定化膜VPS-HAによるESA投与量に関する
多施設前向き研究:VEESA-study

研究者
望月 隆弘亀田総合病院
衣笠 えり子昭和大学
草野 英二自治医科大学
大和田 滋あさおクリニック
久野 勉池袋久野クリニック
兒島 憲―郎帝京大学
小林 修三湘南鎌倉総合病院
佐藤 稔川崎医科大学
島田 憲明江東病院
中尾 一志岡山大学
中澤 了一東葛クリニック病院
西村 英樹東京女子医科大学
野入 英世東京大学
重松 隆和歌山県立医科大学
友 雅司大分大学
佐中 孜東京女子医科大学
前田 貞亮前田記念腎研究所

キーワードVPS-HA ESA 酸化ストレス 貧血 多施設前向き研究

要旨

目的:ビタミンE固定化ポリスルフォン膜ダイアライザ(VPS-HA)が、血液透析患者の貧血や、貧血治療薬(ESA)の投与量に影響を与えるか否かを検討した。

方法:主要なエントリー基準は、機能分類W型ポリスルフォン(PS)膜を3ヵ月以上使用し、直近3ヵ月は TSAT20%以上で、ESA製剤の変更がなく、ヘモグロビン(Hb)値は10.0g/dL以上12.0g/dL未満を満たす患者とした。研究参加は48施設で、305症例がエントリーされた。エントリー患者を、VPS-HAに変更する群(151名)と、従来のW型PS膜を継続する群(154名)の2群に分け(中央登録方式)、研究開始時のHb値を維持(10.0≦ Hb<11.0g/dLおよび11.0≦Hb<12.0g/dL)するESA投与量を主要評価項目とした。その評価指標としてエリスロポエチン抵抗性指数(Erythropoietic resistance index:ERI)を用いた。

結果:研究は1年間実施された。目標Hb値11.0≦Hb<12.0g/dLの範囲で、VPS-HA群は、W型PS膜群に比して良好なESA反応性を示した。とくにVPS-HA群のdarbepoetin alfa投与例では、8ヵ月以降で、開始時と比較して統計的有意差を持ってERIが減少していた。またW型PS膜群のrHuEPO投与症例では、統計的に5,7,10ヵ月で、開始時と比較してERIが増加していた。VPS-HAとW型PS膜の群間比較では、11ヵ月目でVPS-HA群のdarbepoietin alfa投与例でW型PS膜群に比して、ERIが有意に減少していた。

結語:ビタミンE固定化膜は、W型PS膜に比べてESA投与量が減少しており、ESA投与量軽減効果が期待できる。(UMIN試瞼ID:UMIN000001285)。

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