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2013年度研究内容

循環器疾患における小胞体ストレス応答の役割解明

研究者
南野 哲男大阪大学 大学院医学系研究科 循環器内科学

キーワード小胞体ストレス 小胞体ストレス応答 小胞体発信アポトーシス 心不全 動脈硬化

要旨

分泌タンパク質や膜タンパク質は小胞体内で高次構造を形成後、ゴルジ体を介して分泌経路に運ばれる。一方、酸化ストレス/虚血/低酸素や過度なタンパク質合成亢進により高次構造が異常な不良タンパク質が小胞体内に蓄積する(小胞体ストレス)。この小胞体ストレスに対する細胞応答として、小胞体シャペロンの誘導や新規タンパク質の翻訳抑制が生じ、小胞体への負荷が軽減する(小胞体ストレス応答)。しかし、小胞体応答による対応能力を小胞体ストレスが逸脱した時、小胞体よりアポトーシスシグナルが発信される(小胞体発信アポトーシス)。すなわち、小胞体は単にタンパク質の高次構造形成をつかさどるのみならず、細胞の生死を決定する重要な細胞内小器官として注目されている。本講演会では、この新しい病態概念である小胞体ストレスが心不全をはじめとする循環器疾患の病態形成に関与することが明らかになりつつある。

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