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2014年度研究内容

ビタミンEコーティング膜の開心術への応用

研究者
山中 望防衛医科大学校 外科学講座
中村 伸吾防衛医科大学校 外科学講座
木村 民蔵防衛医科大学校 外科学講座
西村 健二防衛医科大学校 外科学講座
磯田 晋防衛医科大学校 外科学講座
前原 正明防衛医科大学校 外科学講座

キーワード開心術 ビタミンE固定化ダイアライザ 酸化ストレス 抗酸化力 溶血

要旨

開心術では、術中に活性酸素種が発生し、臓器障害が引き起こされるとされている。本研究では、開心術におけるビタミン E固定化ダイアライザ(以下、VE膜)の有用性について検証することを目的とした。対象は、当院にて開心術を受けた患者18名で、術中に採血を行い、酸化ストレス度と抗酸化力、血中遊離ヘモグロビン濃度を測定し、比較検討を行った。酸化ストレス度に差異は認めず、麻酔薬の影響が示唆された。抗酸化力は、VE膜群において再灌流時に低下が認められたが、それ以外の時点では従来膜群に比べ維持されていた。これは、VE膜によって好中球の活性化が抑制されたため、好中球による次亜塩素酸の産生が低下した可能性が考えられた。血中遊離ヘモグロビン濃度は、VE膜群の方が有意に低い値を示したが、これはVE膜によって赤血球膜の機能が回復した可能性が考えられた。以上より、VE膜は、開心術に伴う合併症を軽減できる可能性がある。

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