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2014年度研究内容

酸化ストレス・低酸素ストレスと腎疾患

研究者
山本 雅之東北大学 大学院 医学系研究科 医化学分野
鈴木 教郎東北大学 大学院 医学系研究科 新医学領域創生分野

キーワードKeap1-Nrf2系 PHD-HIF系 REP細胞

要旨

ヒトをとりまく環境中には、親電子性で反応性の高い物質が大量に存在しており、「酸化ストレス」として生体分子に傷害を及ぼすことがある。また、ヒトは酸素を利用したエネルギー産生システムに大きく依存しており、酸素供給量の低下は「低酸素ストレス」として生存を脅かす。これらのストレスに対し、私たちの体には生体防御の「しくみ」が備わっている。近年、酸化ストレスと低酸素ストレスは、ともに様々な病態の進行に関わっていることが示唆されており、創薬の標的として注目されている。腎臓病領域においても、低酸素ストレス応答系の活性化によるエリスロポエチン産生能回復をねらった腎性貧血治療薬の開発や、酸化ストレス応答系を標的とした糖尿病性腎症の治療薬開発が実際に進められている。本稿では、酸化ストレス応答系とエリスロポエチン産生制御の分子機構を俯瞰し、腎臓病との関連について著者らの最近の研究成果とともに紹介する。

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