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2015年度研究内容

ビタミンE固定化膜による開心術後肺障害軽減の可能性

研究者
山中 望防衛医科大学校 外科学講座
中村 伸吾防衛医科大学校 外科学講座
西村 健二防衛医科大学校 外科学講座
田中 克典防衛医科大学校 外科学講座
磯田 晋防衛医科大学校 外科学講座
前原 正明防衛医科大学校 外科学講座
田口 眞一防衛医科大学校 外科学講座

キーワード開心術 人工心肺 ビタミンE固定化ダイアライザ 術後肺機能障害

要旨

これまでに我々は、開心術中に血液濃縮器(以下、従来膜)の代わりにビタミンE固定化膜(以下、VE膜)を使用することで、好中球の活性化が抑制されることを報告してきたが、開心術に伴う術後肺機能障害の発症機序にも好中球の活性化が関与しているとされていることから、本研究では、VE膜による術後肺障害軽減の可能性について調べることを目的とした。対象は、両群共に8例で、挿管時間、ミエロペルオキシダーゼ(MPO)、C3a、C4aを測定し、比較・検討した。挿管時間は、VE膜群が有意(p<0.05)に短く、MPO、C3a、C4aに関しても、VE膜群の方が低値を示す傾向が認められた。この様に、VE膜群の挿管時間が有意に短かった理由として、VE膜によって術中の補体や好中球の活性化が軽減された可能性が考えられた。以上より、VE膜が開心術中の肺保護法の一つとなりうる可能性が示唆された。

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