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2015年度研究内容

ビタミンE固定化膜のアルブミン酸化還元能に対する影響
〜on-line HDFその他治療モードとの比較〜

研究者
佐々木 成幸せいてつ記念病院 透析センター
阿部 貴弥岩手医科大学 血液浄化療法部・泌尿器科
小野田 充敬 岩手医科大学 泌尿器科
丸山 徹熊本大学 薬学部 薬剤学分野

キーワードビタミンE固定化膜 アルブミン結合毒素(ABT) インドキシル硫酸
アルブミン酸化度 on-line HDF

要旨

ビタミンE固定化膜がアルブミン結合毒素(ABT)の一つであるインドキシル硫酸(IS)の除去効率とアルブミン酸化度に及ぼす影響について比較検討した。慢性維持透析患者8名を対象に、QB=220mL/min, QD=500mL/minを基本条件とし、下記7通りの治療について2週間ずつ実施し、最終透析日に採血を行った。1)HD(重炭酸透析液:BHD群)、2)HD(クエン酸透析液:CHD群)、3)HD(重炭酸透析液、VPS-21HA:VPS群)、4)Acetate free biofiltration(後希釈6L/session:AFBF群)、5)on-line HDF(前希釈20L/session:20L HDF群)、6)on-line HDF(前希釈40L/session:40L HDF群)、7)on-line HDF(前希釈60L/session:60L HDF群)。透析液はキンダリー3Dを、血液浄化器にABH-21Pを使用した。
VPS群は、他治療法と比較して、α1-MG除去率が有意に低い(10.9±3.7%)にも関わらず、ISの除去率は、HD療法の中では高い傾向を示し、on-line HDF療法とほぼ同等であった。またアルブミン酸化度低下率はVPS群では47.7±5.9%であり、BHD群の39.7±4.8%に比べ高い傾向を示し、またon-line HDF療法とほぼ同等であった。なお、BHD群とCHD群においては有意な差は認められず透析液種による影響は見られなかった。
VPS-HAを用いたHD療法は酸化ストレスをもたらすISの除去効果が良好であり、またVitEによる抗酸化作用も加味されるため、Alb酸化度に好影響を及ぼしている可能性があると考えられた。

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